チノ「はい、今日の取引は終わり。お疲れさまでした」
ユダヤ人「うぅ……あ、ありがとうございました……」
数年前、枢軸国は第二次世界大戦に勝利し日本も欧州に租借地を得たのだが、『日本領のユダヤ人も絶滅させるべきでは』
というドイツの声があり、結果、日本領にいるユダヤ人に危機が迫っていた。しかしチノちゃんはなんだか
ユダヤ人のことがスキみたいで、いつもいつもコーヒー格安でドリップして、経営イタイイタイなのだった。
深夜なのにチノちゃんの部屋から明かりが漏れている。
チノ「よいしょ……よいしょ……」
ワイ(ち、チノちゃんが、自分の部屋でユダヤ人の子供に食事を与えている!?)
ワイ「チノちゃーん!」 バターンッ!
チノ「ひゃあッ!?」
ワイ「チ、チノちゃーん! ごめんよーッ! チノちゃんは毎日施しをしてたのにワイはそんなことも知らずに……ッ!
ハフッ!ハフッ! チノちゃんの手料理いい匂い!」
チノ「お、驚かさないでください!撃つところでした!」
ワイ「ご、ごめんねチノちゃん……!」
チノ「べ、別に、ユダヤ人を助けるくらい普通です……。それが私のお仕事なんですから……。それに、皇国民は虐殺なんかに加担すべきじゃないから」
ワイ「す、すごいよ! チノちゃんのその気持ちだけでワイは十分ココロ暖かいんだよ! あっ、そ、そうだ! チノちゃんちょっと待ってて!
チノ「こ、こうですか?」
ワイ「そう! それじゃあ今から実家の和井財閥に連絡するからね! チノちゃんのために根回しするからね! ちゃんと受け止めてね!」
チノ「えっ、えっ?」
ワイ「ウオーッ! チノ! ワイは感動したぞ!」報告書カキカキーッ!
チノ「ひゃあッ!」
ワイ「くっ、ふぅ……! す、すっごい返事が来たぁーッ!」
チノ「ほんとうです……と、ところでなんて……?」
ワイ「それはね……チノちゃんの気持ちが、本国に伝わったよ! チノちゃんの他人を思いやる優しさがね!」
チノ「私のやさしさ……」
ワイ「そう! だから、もう一人で頑張らなくて、いいんだよ! 人道支援は、一人でやるより、みんなでやったほうのが効率がいいんだよ!」
チノ「人道支援って……はわわ……あ、あの……もうちょっとだけ、頑張ってみてもいいですか?」
ワイ「もちろん!」
その後、ワイらは日本政府の極秘支援の下多くのユダヤ人を日本へ脱出させたもののゲシュタポに逮捕、処刑された。
でもまぁ、その日以来、この事件は「ラビットハウスの奇跡」として教科書にも載ったので結果オーライ! 終わり
引用元: ・ワイ「ち、チノちゃん! ユダヤ人と商売しないで!」 チノ「うるさいですね……」
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